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合併特例切れで負担増
2007年06月13日
地方公共団体の財政健全化に向け、市町村合併後の下水道整備における国庫補助対象範囲の運用について、国会論戦の場でも大きく取り上げられている。
国土交通大臣告示として規定されている「公共下水道管きょの国庫補助範囲」は、都市の人口規模が小さくなるほど補助対象範囲が広くなる構造となっていることから、市町村合併することで人口規模が拡大した新都市では、補助対象範囲が狭くなり、新都市の財政負担の増加が強いられてしまう。
これらの不利益を解消するため、国土交通省は15年度予算編成において、下水道事業における市町村合併支援措置として、合併前の都市規模に係る補助対象範囲の適用を行う特例措置を講じている。
しかしこの制度は、合併後5ヵ年に限る時限措置であり、平成15年度から運用している地方公共団体にとっては、今年度が最終年度となり、来年度からは活用できなくなる。
これら特例措置を適用できるか、できないかで自己財政負担が大きく変わる。複数市町村と合併した、ある県庁所在地都市ケースでは、来年度特例措置が切れることで、自己財政負担総額(単独事業費)がおよそ400億円も増すという。合併した構成都市別に見ると、当然のことながら、人口規模の小さい旧都市ほど、財政負担割合が高くなり、複数合併した県庁所在地都市のケースでは、自己負担額が3億円程度から一気に30億円程度にふくれあがるエリア(旧都市)も発生すると試算されている。
これは地方公共団体の財政健全化にブレーキとなる。
これらを背景に、国土交通省の江藤隆下水道部長は、衆議院総務委員会の席上、20年度以降の対応について、「地方公共団体の要望を十分踏まえ、関係省とも協議しながら検討していく」と答弁。あくまで、地方公共団体の声を重視する姿勢を示した。
前述の県庁所在地都市のケースは全国的な問題だ。5年ごとに見直される国庫補助対象範囲の改正(別表改正)は、地方公共団体の今後の下水道運営を左右する重要事項だ。来年度がその改正年度にあたる。
住民に持続的な下水道サービスを提供していくため、今こそ、自己財政負担を分析、情報公開し、特例措置の延長を声を大にして訴えるべきであり、国も広域化など下水道経営の健全化に努力している地方公共団体に対し、インセンティブを与える制度設計を考えるべきだ。(日本下水道新聞 1869号)
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