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主張 石橋 泉三氏/プラスチック・マスマンホール協会会長  4年間で原料価格は倍に  

2008年09月03日

  下水道分野で唯一、排水設備資器材を扱うプラスチック・マスマンホール協会の石橋泉三会長は、現下の情勢を「八方塞がりに近い」と見ている。「原料高の製品安」の狭間のなか、会員各社が採算性維持に苦慮している。この現象は、経済原則が通じない世界だけに、協会運営の悩みは尽きない。
 約20年の歳月をかけ、樹脂製ます・マンホール併せて1000万個の市場を築いてきた同協会。しかし5年前から年間3~5%ずつ出荷量が減少、公共事業予算削減と同様の傾向だ。
  冷静に見れば、一般住宅着工が低水準で推移。さらに下水道の面整備事業も収束を迎えつつあり、「新規市場は新築物件だけ」ということになる。とくに昨年の改正建築基準法施行後の混乱も、この傾向に拍車をかけた。ところが原材料の塩ビ樹脂価格だけは、逆に天井知らずの高騰を続けている。塩ビ樹脂の原料となる原油の世界的な価格上昇に端を発したものだが、今の原油相場は需給バランスではなく、「投機的な資金流入が要因」と苦言を呈す。安定供給をめざせば、原料値上げを受け入れざるを得ないが、製品への転嫁を市場は簡単に受け入れてくれない。ここ4年間で原料価格は倍に膨らんだ。
 最近では「これが新しい世界の資源価格構造で、対応できなければ淘汰もやむなし」との声も。石橋会長は「高騰分の多くは泡。ものづくり国家・日本の根底を揺るがす事態。企業努力の範囲を超える」と警鐘を鳴らす。
  そういうなかでも、光明はある。「雨水ます」は若干ではあるが毎年実績は伸びている。現在、国内の排水設備のうち雨水排水分野だけは未着手。しかも近年の異常気象や都市型集中豪雨などで被害が頻発するなか、国・自治体も対策に注力しており、「宅地内での雨水処理に資本投下する」との期待感が強い。
 雨水対策の残された領域こそ、各家庭ごとの「点の対策」。雨水浸透ます設置の助成金制度も増加している。逆説的にいえば、「制度そのものがなくなった時が、市場が形成された時」と現状打破への歩みを止めるつもりはない。


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