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多武 芳美 氏/人吉市水道局長 おいしい水を次代に継承
2009年02月23日

現在、中期経営計画の具体的行動指針として、地域水道ビジョンの策定に着手している人吉市水道局。ビジョンに基づき事業を推進すると、施設や管路の更新・耐震化など多額の費用が必要となるが、「内部努力をして、可能な限り値上げをしない方向で考えている」という。
コストの縮減と聞いてまず思い浮かぶのは、民間委託。同局も浄水場の休日・夜間の運転管理やテレメータ発報対応などの業務は委託しているが、「安心・安全な水を安定的に届け続けるためには、水道の根幹となる部分は直営でやっていく」と力を込める。しかし、同規模の事業体と比較して、職員一人あたりの有収水量が少なく、「さらなる効率化が必要かもしれない」と語る。
加えて、同局も深刻な2007年問題を抱えている。過去には、局独自で技術者を採用していたが今はなく、現在では水道のプロパーは1人のみで、この職員もあと4年で退職する。年齢構成も高年齢化が顕著で、技術職8人のうち6人が50歳以上。あとは30代と20代の職員が一人ずつ。市長部局との人事交流もある。
多武局長も「後継者をどうするか苦慮している」と胸の内を明かす。現在今年4月の機構改革に併せ、技術系の若手職員を配置するよう求めている。
一昨年5月、新市長に田中信孝氏が就任。ペットボトル水の製造も検討したが、「ペットボトルは環境負荷が大きい。名古屋市が総会で配っていたカラフェ(リサイクルガラスによる水さし)のようなものならば良いが、ペットボトルは環境負荷が大きく、あまり賛成できない」と強調。「蛇口から直接飲んでもらう努力こそ必要なのではないか」と言葉に熱がこもる。
同市は、昔から清浄でおいしい水の里として親しまれてきた。同局もこのおいしい水の源を守るため、水源地の周りの民有地を買い上げ、水源林の保護に努めている。
耐震化にも積極的に取り組んでおり、17年度から75㍉以上の老朽管の布設替に併せ、NS形ダクタイル鉄管を布設しているほか、施設の耐震化についても地域水道ビジョンの中で、整備計画を策定している。
これらさまざまな施策を展開し、「次代にこのおいしい水を継承していきたい」と力を込める。
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昭和53年4月人吉市入り、平成17年4月総務部次長、19年7月水道局次長、20年4月より現職。趣味はラグビーとゴルフ。座右の銘は、ラグビーの名言「ONE FOR ALL―ALL FOR ONE」。昭和25年生まれの58歳。
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