9月号の目次
2009年09月01日
9月号の読みどころ
◆今後の水道に強く求められる施設更新と耐震化を促進するため、今まさに水道事業の経営には資産管理を適切に進めるアセットマネジメントの導入が必至となった。その待望される水道事業におけるアセットマネジメント手法の開発を3年越しで進めていた厚生労働省がいよいよ7月7日に導入の手引きを提示、全水道事業体に活用を推奨した。アセットマネジメント導入を意識し始めていた水道事業体サイドもにわかに導入と手引きに大きな関心を寄せている。
◆水道公論では、3月号で厚生労働省における手法開発の動きと状況、すでに導入に踏み切っている神戸市はじめ、導入に前向きな事業体の関心を、7月号ではアセットマネジメント導入に対して水道事業体の抱える課題等の現状とアセット展開への私案の提示を紹介し、大きな反響をいただいてきたが、9月号では厚生労働省の手引き発表を機会に特別企画を組み、手引きの今後の活用と事業体の取組みの考え方に照準を合わせた、関係者の特別インタビューを紹介している。特に八戸圏域水道企業団では水道資産の多くを占める管路におけるアセットマネジメントの全体像を具体イメージとして描いているのに加え、資産の寿命を捉えた場合の高機能資材の優位性等の分析も述べられており、持続可能な水道へ向け大いに参考になる9月号である。
◆さらに、アセットマネジメントが一層早期に必要になると見られる経営環境のより厳しい中小規模の水道事業体の現状を踏まえ、作新学院の太田正教授と矢巾町上下水道課の吉岡律司主任主事が共著で今後の中小規模の水道事業体における水道政策を提示する論考が圧巻である。両氏ともアセットマネジメントの手引き作成委員会のメンバーであり、論考では水道を政策的な角度から今後あるべき方向を提示するとともに、具体の行政としてアセットマネジメントの考え方を取り入れた展開でその方向性を確認している。中小規模の水道事業体にとって大いに関心をよせるべき内容となっている。
◆水道事業自体で地球環境問題に対処する時代をいよいよ迎え、国立の水道関係研究機関として唯一の存在である国立保健医療科学院水道工学部がその取組みとして気候変動への対応手法の研究・検討を開始したのに伴い、秋葉水道工学部長がその大要を語る「表紙の人に聞く」では、水道事業がどのような方向で考えられていくか、記憶にとどめておきたい情報でもある。
目 次
■グラビア
・こうろん 安心を売ること
・時局に沿った新たな対応を
・国際活動も活発に 企業も積極的に進出
・技術の開発・普及・定着へ 脈動する上・下水道界の動き
■ 表紙の人に聞く 秋葉 道宏氏・国立保健医療科学院水道工学部長
気候変動問題に技術知見を追究 国の唯一の水道研究機関、有効な情報提供を
■逆転の思想82 格付け会社の責任 …亀田 泰武
特別企画 アセットマネジメント
導入の手引きの活用促進と事業体の取組みの考え方
特別インタビュー
小泉 明 首都大学東京大学院教授
木下昌樹 厚生労働省健康局水道課課長補佐
事業体の取組みの考え方
古賀文博 福岡市水道局計画部長
小島賢悦 八戸圏域水道企業団事務局長
阪口 博 豊中市上下水道局経営部長
■海外トピックス
ベトナムとの技術協力の進展 ~ホーチミン市水道総公社との協力
■グラビア
・注目の研究成果と目指す方向
・災害に一層の備えを
・技術評論526 「水道の安全保障検討会」報告書を読んで
・マンスリーフラッシュ
■海外ニュース
インドのグワハティ水道整備事業などに日本政府、円借款 他17編
■記者座談会 連立政権に望む 地方の疲弊を救え
■特別寄稿 小規模自治体における水道政策の再考ー海図なきパラダイムシフトの先に見えるものー
太田 正・作新学院大学総合政策学部教授
吉岡律司・岩手県立大学公共政策研究所客員研究員 矢巾町上下水道課主任主事
■モロッコ大周遊紀行Ⅰ …湯根 清二
■台風8号でまたも浸水被害 佐用川氾濫、泥土流れ込む 処理場も電気設備など冠水
■『公共料金制度に対する利用者意識調査』 内閣府報告書を読む
その概要と留意点 2
・万にその道にしれるもの 第二十一段 「歌の力」 …小佐田佳司
・経済時評 目標実現への定性的重要性
・公論ダイジェスト・ 広告索引・編集後記
◆表紙バック写真:高度かつ先端的な実験を行うために国立医療科学院水道工学部が導入しているナノ濾過の膜実験施設
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