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日本水道新聞-コラム 記者手帳

地下水は誰のものか

2009年06月04日

 ○…さいたま市での日水協第60回研発で「水道広域化の展望」をテーマにしたフォーラムは注目を集めた。その熱気の冷めやらぬ中、埼玉県発で広域化の新たな動きが始まった。県に2年間在籍し、思い入れがあるという厚生労働省水道課長の粕谷さん。「協力は惜しまない」と力強いエールを贈る。「(埼玉県は)これまで規模の割に目立つことがなく、非常に残念に感じていた。県の用水供給は供給料金も統一し、本当に成功例。ただ、県営水道自体も転換期に来ている」と、私見を交えつつ大胆な議論に期待している。

  ○…県レベルでの広域化の検討は、千葉県、神奈川県などで進んでいる。神奈川県では、県、横浜市、川崎市、横須賀市、神奈川県内で検討委員会を立ち上げ前向きに議論を深めているが、いまだ具体的な将来像は見出せていない。「議論だけで終わることを恐れている」と粕谷さん。水道広域化検討の手引きなどツールは出揃っている。誰がきっかけをつくるのか、先導役として埼玉県の取組みは脚光を浴びそうだ。できるところから着手することが大事と、バックアップに意欲を示した。

 ○…水道法第14条。いわゆる差別料金の問題と地下水ビジネス対策をどうクリアすればいいのか。水道事業管理者協議会の議論では、その対応に苦慮する姿が見て取れる。対象を限定するにしても、その合理性を示し説明できることが鍵になるが、どうもこれだという安心感が得られない。同会座長で松山市公営企業管理者の渡邊さんが語った「地下水は誰のものか」といった原点に戻るしかないように思う。


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