連載 水を伝える

日本水道新聞社は2024年で創業70周年を迎えました。本連載では、約70年間にわたる当社の報道について、日本水道新聞、日本下水道新聞の過去の紙面を通じて、印象的な出来事を回顧していきます。70周年という節目を迎えるに当たり、創刊号からこれまでの紙面を振り返ることで、読者の皆さまに当社の報道を通じた上下水道史を伝えるとともに、われわれも歴史の教訓から学び、次の10年に向けて、新たな一歩を踏み出すきっかけとしたいと考えています。

第25回 渇水大ピンチ 天皇陛下にもご進講

昭和42年_06月26日 日本水道新聞_第0843号

2023年6月16日

昭和42年6月23日、異常渇水による一般国民への影響が飲料水をはじめ、各方面に出始めていた中、坊厚生大臣は同日午後3時から宮中で天皇陛下に2時間にわたり全国の水道の給水制限状況、神奈川県下の渇水対策、東京都の給水状況、水道の将来対策等についてのお話を申し上げました。水道問題について、陛下にお話を申し上げたのは初めてのことでした。

44ヵ所で制限給水
異常渇水による水道への影響は一部地域でますます深刻化するとともに、全国的に波及する気配をみせているが、二十日現在でまとめたところによると全国四十四ヵ所で何らかの制限給水を実施している。なかでも四〇%の取水制限に突入してじわじわと深刻化の様相を示している神奈川県下の各都市や全市断水で自衛隊が出動している千葉県・勝浦市等南関東地域、二時間給水で自衛隊出動中の兵庫県三田市をはじめとする同県下の各都市の状況が最も悪く、北九州市地方にも時間給水を実施する都市が出はじめている。(原文ママ)

また、同年7月7日には佐藤首相が渇水について閣議で言及しました。

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