水道業界EXPO ’26

株式会社 NJS

キーワード
  • 災害対策
  • 小規模分散型水道
  • BCP
  • 緩速ろ過
  • コストダウン

水道事業ニーズを重視したインフラ管理
小規模水道におけるハイブリッド小型緩速ろ過システム

執行役員 水道本部長
大嶽 公康氏

執行役員部門マネージャー(水道)
天野 幹大氏

■過疎地域へのサービス提案

 年々増加している過疎地域では、人口減少や施設老朽化に加え、経営基盤の弱体化や技術継承の課題が顕著です。地域特性に応じた持続可能な水道システム導入が不可欠であり、故障しても地域で維持管理できるシンプルな浄水施設や分散型システムの採用が求められています。こうした中、水道事業者から中小規模浄水場に「緩速ろ過方式」の導入ニーズが高まっています。

■シンプルかつ低コストな「緩速ろ過方式」の進化形

 近年の小規模浄水場や分散型システムでは、水処理の安定性や維持管理の容易さの観点から膜処理施設の採用が多いですが、初期費用の高さや高額な動力費・膜交換費、故障時のメーカー対応の遅さ等が課題です。当社の技術は、太陽光発電と蓄電池による電力供給が可能であることに加え、従来の緩速ろ過装置で弱点だった濁度対応や維持管理性を改良した「ハイブリッド小型緩速ろ過システム(粗ろ過+UV-LED+次亜塩素注入)」となっています。過疎地で増加する休耕地を緩速ろ過池の建設用地にしながら、小規模水道施設への適用と分散型システムとしての確立を目指しています。
 本システムは、樹脂製の市販品(バケツ、塩ビ管、バルブ等)による簡素な設備構成ですが、緩速ろ過の前処理に上向流粗ろ過の採用で、高濁度原水(100度程度)をほぼ動力を使わずに処理できます。災害で孤立した場合でも継続的な処理と耐災害性の強化に貢献できます。維持管理には砂の表層攪拌等が必要ですが、逆張洗浄法の採用で作業が軽減されるため誰でも操作ができ、農業従事者等の副業として農村部の地元雇用の創出も期待できます。

■今後の展望

 ハイブリッド小型緩速ろ過システムは、水道未普及地域等の中山間地域や、災害時に備えたオフグリッドシステムとしての普及に加え、実規模の浄水施設への適用も考えられます。
 また、当社が浄水場関連プロジェクトに携わっているアジア、中東、アフリカ諸国への普及も視野に入れていきたいと考えています。
 地域の環境と健全な水循環を守り続けていくことが、安全・健康・快適な暮らしを支える架け橋になります。企業理念「Purpose〈健全な水と環境を次世代に引き継ぐ〉」の実現に向け、当社が貢献できる方法で水道サービスの向上に努めてまいります。

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