水道業界EXPO ’26

東亜グラウト工業株式会社

キーワード
  • アイスピグ
  • 濁水
  • 漏水検知
  • AI
  • 管路劣化予測

「管路のお医者さん」がAIで提示する最適な管路マネジメント計画
アステラ/アセットアドバンス/オプティマイザー

管路グループ アイスピグ部長
結城 啓治氏

■データの質と量こそが鍵

 限られたマンパワーのもと更新・耐震化を推進しなければならない今後の管路マネジメントでは、その策定業務をより効率的なものにしていく必要があります。その鍵となるのが、GISデータに紐づく各情報の「質」と「量」です。
 東亜グラウト工業では、事業体が保有するGIS(地理情報システム)に、人工衛星データと現地調査情報を統合・活用することで、各事業体の実情に即した最適な更新計画を提案します。

■水道事業を変えるAIサービス

 衛星データ解析で漏水を検知する「アステラ・リカバー」は、人工衛星から照射されるマイクロ波によって漏水の疑いがある箇所を抽出するリモートセンシング技術です。音聴調査の実施箇所を絞り込むことが可能であり、調査コストの最適化に貢献しています。効率的な漏水の発見は有収率の向上に直結するとともに、次に述べる管路劣化予測を支える漏水履歴情報の充実にも寄与します。
 AIで更新計画策定を支援する「アセットアドバンス」は、管種や布設年数、漏水履歴をはじめとする管路データと、その管路の埋設状況等の環境データをもとに管路劣化状態を予測し、数億通り以上の計画案の中から最適解を導き出すソフトウェアです。さらに、各管路の重要度や震災発生時の社会的影響度、更新整備に要するコスト、工事の発注条件といった事業体ごとの固有の条件を、パラメータとして設定します。限られた予算でリスクを抑えた計画を立てながら、事業体職員の知見をソフトウェア上に積み上げられます。
 こうしたサービス群に加え、水理モデル解析をAIで最適化する「オプティマイザー」の提供も開始しています。管網全体の水の流れを把握しながら、さまざまな条件に合わせた効果的な投資の方向性を提示するサービスです。人口減少を見据えた将来的な配水ブロックや管路のダウンサイジングのほか、減圧弁・ポンプ等の設置場所の選定や適切な設定値を示すことで、圧力の最適化が可能です。また、広域化を検討する際には、複数の事業体のGISデータをつなぎ合わせて解析することで、全体最適を考えた統廃合の計画も可能となります。試行導入中の横浜市では、震災発生時の断水戸数を最小化することを目的に本サービスを利用し、更新順序を検討しています。

■判断は人の手に

 当社では、AIが全てを決めるのではなく、データの示す客観的な情報と現場で培われた経験の両方を活かしてこそ、健全な水道事業の運営が実現すると考えています。アセットアドバンスやオプティマイザーは、評価基準や優先順位、重視したパラメータが明確に可視化されるため、説明責任が求められる自治体業務においても高い信頼性を有します。

■次世代につなげる管路マネジメント

 質と量の充実したデータが蓄積されるほど、AIを用いた解析の精度は向上します。そうしたデータの蓄積こそが、各事業体が計画を推進するうえで最も重要な基盤になります。データと知見を次世代へ継承するDXは、水道業界でより一層求められており、東亜グラウト工業はその実現を牽引してまいります。

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